年齢別アート、才能を伸ばす幼児期の成長と作品の特徴
急いで大人にしないこと「今ここ」のお子さんの作品を楽しみましょう!あくまでも主役はお子さんです。未熟な存在であるお子さんの絵も、また未熟であるのは当然と優しく受け止めてあげましょう!世界に一つだけのオリジナル作品ができますよ。
「1歳からのアート体験」初めての画材と仲良くなろう!五感を刺激するお家遊び
初めての画材との出会いは、お子さんの創造性を育む大切な一歩です。
初めてのクレヨン
太めのクレヨンは、小さな手でもしっかりと握りやすく、初めてのお絵かきにピッタリ!この時期のお子さんは、線を描くことや手を動かすこと自体を楽しみます。これはなぐり描きと呼ばれる具体的な形ではなく、自由な線の動きを楽しむ段階です。
大切なのは、自分のペースで手や腕を思いっきり動かして満足すること。大人はお子さんの真似をして線描きを楽しんでみましょう!決して描き方を教えようないことがポイントです。
ドキドキ、ワクワク!初めての絵の具遊び
初めての絵の具遊びでは感触をダイレクトに」楽しめるフィンガーペインティングがお勧めです。
絵の具は赤、青、黄色の三原色を紙皿などに少量ずつ用意します。ポイントは小麦粉のり(水でといた小麦粉を鍋で煮てのり状にしたもの)を混ぜること。こうすることで絵の具が伸びやすくなり、お子さんも扱いやすくなります。
画用紙の上に用意した3色を少し間隔を空けて置いてあげましょう。お子さんは手のひらや指で色の変化や絵の具の独特な感触を楽しみながら自由に混ぜたり、伸ばしたりしていきます。
汚れが気になる場合は、スモックやエプロンを着用させ、テーブルには新聞紙など敷いておくと安心です。そばに手洗い用のバケツを用意しておくと、すぐに手を洗えるの便利ですよ。

色の三原色に小麦粉のりを混ぜて作った色で遊びます。
フィンガーペインティングに慣れてきたら、次はモノプリント(1回限りの版画)に挑戦してみるのも楽しいですね。
やってみよう!モノプリント
*台紙はボール紙など厚めの紙がお勧めです。台紙より大きめのラップを用意し、ピンと張るようにラップをかけ、裏側をtapeでしっかり固定します。
*余った絵の具でフィンガーペインティングで楽しみます。指や手の他に段ボールの切れ端や割り箸などを使って引っ掻いたり、擦ったりしても面白味が増します。
*ポイント
・ラップをしっかり張ることで滑りが良くなり絵の具が台紙に染み込むのを防ぎ、綺麗に写しとることができます。
・こすり取る時は優しく均等な力を加えるようにしましょう。お子さんが擦った後、ハジを少し持ち上げて確認し、お手伝いで擦ってあげてください。どんな模様が写るかはお楽しみ!
最近は、」泥んこ遊びなどで直接、土に触れる機会が減っているかもしれませんが、絵の具の感触は、お子さんの五感を刺激する素晴らしいい体験です。指先を使ったアート体験を通して、豊かな感性を育んでいきましょう。
2歳頃からのアート体験、「線描きから徐々に意味のある形や線へ」初めての表現を楽しむ!
この頃のお子さんは、ぐるぐるの線や丸と言った単純な形から少しずつ意味のある形や線を描き始めます。想像力が芽生え、色への興味も高まります。お子さんが自由に画材を選べるよう環境を整えてあげましょう。
お子さんが自由になぐり描きや、ぐるぐるなどの形を楽しんだ後、大人が「これはお空かな?」「お花かな?」と声をかけ。お子さんの想像力を広げるのも良いでしょう。
*ポイント
大人は手出しせずに、お子さんの自由な発想を尊重しましょう。
世界が広がる!ちぎり絵&貼り絵
2〜3歳児の子どもが一人でも取り組めるものと言えば、切る、破る、貼る、丸めるなどになるでしょう。丸めた新聞紙に色紙を貼ってカラフルなボールを作るのも楽しいですね。ちぎった新聞紙や色紙などを自由に画用紙に並べさせて糊付けするだけでも指先の訓練になります。色彩豊かな世界が広がります。
3歳男子で赤が大好き!使う色は赤がメインでお母様が心配され相談を受けてrことがありました。「大好きな色を思いっきり使わせてあげてください。今後の体験などから世界が広がると色彩も豊かになりますよ!」とアドバイスした通り、お子さんの成長と共に色彩も豊かになっていきました。
3歳頃からのアート、自由な発想で楽しく!
この頃には頭足人と呼ばれる円形に顔、顔から手や足が出ている絵を描くようになるお子さんも出てきます。まだ色と形の関係性を考えていませんから、お子さんは、その日に使いたい色を選びます。青や緑の顔が出てくることもありますが好きな色を自由に楽しく使わせてあげてください。この時期では、色紙を破ったり切ったりして画用紙に貼り付けたり、その破った形から意味のある形を想像したり楽しめるようになります。貼った紙の上などからクレヨンで好きな形を描かせるなど表現にも広がりが出てきます。
「4〜5歳児と楽しむ絵の具遊び」大切な言葉かけで創造性を育む
4〜5歳頃になると、保育園や幼稚園でお絵かきをする機会が増え、絵の具にも興味を持ち始める時期です。この頃のお子さんは、色や筆の感触を楽しみながら、自分なりの表現を豊かにしていきます。
「NGな声かけ」
「**ちゃんは上手に描けたね」「ほら、もっとこうやって描くんだよ」
「OKな声かけ」
「わぁ!ダイナミックな色使いだね!」「どんなものを描いているの?」
大切なのは、他のお子さんと比較したり、大人の理想とする形を教え込んだりしないことです。一見、上手に形が描けているようでも、それが本当にその子の内面から湧き出た表現とは限りません。
子どもの絵には上手い、下手という概念はありません。彼らは、心惹かれるものや感動したものを、ありのままに大きく描こうとします。それは、言葉がまだ十分に発達していない子どもの「心のおしゃべり」なのです。
この時期の絵の特徴として、好きなものをカタログのように並べて描いたり、自分にとって大切なものを大きく描いたりすることが挙げられます。まだ地平線の概念がないため、平面的な表現んいなることもあります。それは、子どもたちが自分を中心とした世界を見ている証拠です。
上下関係なく好きなものをカタログ的に羅列して描いた4歳9ヶ月の子どもの絵。
「やってみよう!お家で楽しむアート体験」凸凹の絵
紙だけではなくベニヤ板に木片を木工用ボンドで自由に貼り付け、「凸凹のキャンバス」を作ってみましょう。木片を重ねたり、まずは並べてみて、これでよし!となったらボンドで接着します。どれから接着するかもお子さんが考えるポイントです。ボンドが乾いたら、好きな色の絵の具(特にお勧めは赤などの単色です)でゆっくりと時間をかけて塗るのを見守ります。壁に飾ると素敵なオリジナルアートの完成です!
*準備するもの
・ベニヤ板 だいたい15cm四方の大きさ、長方形でも構いません。
・木片 百均に色々 あります。割り箸を切ったものや、かまぼこの板、アイスのバーも使えます。
・木工用ボンド のり以外で初めての接着剤ですね。乾燥するにつれて透明になっていきます。
*ポイント
・素材の面白さ 立体的な凸凹に光が当たることで、絵の表情が豊かに変化するのを楽しめます。
・多様な素材体験 木片など、紙以外の様々な素材を用意することで、触感」の違いや表現の幅が広がります。
指先を育む「毛糸遊び」で集中力と創造性を引き出しましょう!
*準備するもの
・白ボール紙などの厚めの紙
・毛糸や紐(様々な太さや素材を用意すると面白いです9
・ハサミ(お子さんが使う場合は、安全なものを用意し、見守りをお願いします9
・テープ
*作り方
1、厚紙の周囲に、毛糸や紐を引っかけやすいように切り込みを入れます。4歳以上のお子さんには、窓枠のように中を四角く切り抜いた台紙を用意しても良いでしょう。
2、お子さんが自分で切る場合は、あらかじめ切る場所に線を引いておき、ゆっくりと見守りましょう。「ゆっくりね」「指を切らないように気をつけてね」など、声かけも忘れずに。
3、切り込みに、様々な種類の毛糸や紐を引っかけたり、絡めたりして自由に遊びます。台紙の裏側から紐などが抜けないように、テープ止めしてスタートします。お子さんが迷った時は「さぁ、次はどっちへ行くのかな?」とお子さんの自発性を大切にしながら声かけしましょう。
4、別の毛糸や紐に変える時や最後は適当なところで切り、裏側でテープ止めして固定します。
*ポイント
・素材の多様性 極細毛糸や羊毛フェルトなど、色々な種類の毛糸を用意することで、質感の違いを楽しめます。
・指先の訓練 毛糸を引っかけたり絡めたり、結んだりする動作は、指先の巧緻性を養います。
・集中力の向上 好きなように毛糸を配置していく中で、自然と集中力が養われます
「毛糸あそび」白ボール紙など厚めの紙に毛糸や紐をひっかけやすいよう切り込みを入れておきます。お子さんが切れるようでしたら、あらかじめ切るところに線を引いておきます。ゆっくり、切りすぎないように見てあげましょう。
上記の作品では、極細毛糸や羊毛フェルトなど色々な種類を使っています。最後は裏側にテープで止めましょう。
*いかがでしたか?次回は小学生からの作品事例や大人と一緒に楽しめる簡単なお家アートを紹介します。
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